呑気症の鍼灸治療で発見した2つの重要な特徴|横隔膜の異常が症状改善のカギ
鍼灸師が実践で気づいた呑気症治療の核心ポイント
木もれび鍼灸院の弓削先生による呑気症治療の実践的な解説動画です。多くの改善事例から導き出された、治療効果に差が出る2つの重要な身体的特徴について詳しく説明されています。
呑気症とは?主な症状
- ゲップの頻発
- しゃっくりが止まらない
- お腹の張り
- おならが出やすい
これらは空気を飲み込むことで起こる症状群で、医学的に「呑気症」と呼ばれています。
治療効果に差が出る理由|2つの重要な発見
木もれび鍼灸院では多くの呑気症患者様を治療し、1回で改善する方と5回程度の治療が必要な方がいることがわかりました。この差には明確な理由があります。
① 横隔膜の異常な硬さ
通常の筋緊張:鍼治療で45秒〜1分で緩和
呑気症の場合:3分程度の刺激が必要
重症例:5分間の鍼治療でも改善しない場合も
注目ポイント:呼吸は日常的に行っているため、横隔膜に異常が出ることは通常考えられません。しかし呑気症の方は横隔膜が異常に緊張・硬直している状態です。
② 横隔膜の位置異常(上昇)
横隔膜は肋骨の下に位置し、テント状の形をした呼吸筋です。正常時は上下に動いて肺の拡張・収縮を助けています。
呑気症の特徴:
- 横隔膜全体ではなく、頂点部分(胃食道移行部)が異常に上昇
- 通常の鍼治療では届かない位置まで上がっている
- 施術回数を重ねることで徐々に正常位置に戻る
併発する症状と治療効果
横隔膜の位置が正常に戻ると、呑気症と同時に動悸の症状も改善することが確認されています。これは横隔膜の機能回復が全身の自律神経バランスに良い影響を与えるためと考えられます。
根本原因|横膈神経の圧迫メカニズム
症状悪化の流れ
- 浅い呼吸の継続
- 斜角筋(首の筋肉)の緊張
- 横膈神経の圧迫
- 横隔膜の異常緊張
- 呑気症状の発現・悪化
予防と早期対策のポイント
重要な生活習慣の改善
- 深い呼吸を意識する
- ストレス環境の改善
- 緊張状態を避ける環境づくり
早期対応が重要:症状が長期化してから治療が必要になる前に、呼吸法や生活環境の改善に取り組むことが効果的です。
まとめ|呑気症治療の核心
鍼灸治療の実践から明らかになった呑気症の2つの特徴:
- 横隔膜の過度な緊張・硬化
- 横隔膜の位置異常(特に胃食道移行部の上昇)
これらの身体的変化を理解することで、より効果的な治療アプローチが可能になり、患者様の症状改善につながります。
コメント